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慣用句

→あ行/か行さ行た行な・は行ま行~

 慣用句

あ行

垢(あか)が抜(ぬ)ける

容姿や態度、技芸などが洗練される。 さっぱりした感じになる。田舎臭さや素人臭さがなくなる。〔類〕灰汁(あく)が抜ける。

秋風が立つ

男女間の愛情が冷えてしまったようす。「秋」を「飽き」にかけている。

灰汁(あく)が強い

独特の個性、しつこい感じがあって、とっつきにくいさま。 受け入れるのに努力を要するさま。 人の性格や文体などについて言うことが多い。

当たらず触(さわ)らず

どれに対しても差し障りがないように、あいまいな態度をとるさま。当たり障りのないように行うさま。〔用例〕当たらず触らずの回答。

辺りを払う

そばに人を寄せつけないほどに威圧感があり、堂々としている。

委曲(いきょく)を尽くす

ものごとの事情について、細かい点まで明らかにする。「委」も「曲」も「詳しい」という意味。〔用例〕委曲を尽くした解説。

潔(いさぎよ)しとしない

自分の信念に照らし、そういうことをしてはいけないと思うようす。

居住(いず)まいを正(ただ)す

きちんと座り直して、改まった態度になる。「居住まい」は座っている姿勢のこと。

衣鉢(いはつ)を継ぐ

師からその道の奥義を受け継ぐ。「衣鉢」は師僧から弟子に伝える袈裟と鉄鉢。

色を失う

心に衝撃を受けて顔色が青ざめる。〔用例〕敗戦の知らせに色を失う。

言わずもがな

言わないほうがいい。〔用例〕言わずもがなのことを言って、部長を怒らせてしまった。

因果(いんが)を含める

事情を納得させ、あきらめさせる。〔用例〕因果を含めて、彼を説得した。

印綬(いんじゅ)を解(と)く

官職をはなれる。「印綬」は、古代中国で、官吏がその身分や地位を示すしるしとして天子から賜った、印およびそれを下げるための組み紐  。

慇懃(いんぎん)を通じる

男女がひそかに情を通じる。不倫する。「慇懃」は親しい交際の意味。

有卦(うけ)に入(い)る

時機を得て、よい運にめぐりあう。「有卦」は陰陽道で幸運の年回りのこと。

有無(うむ)相(あい)通じる

必要とするものを十分に持っている者と持っていない者が、互いに融通しあって満足できる状態にする。

烏有(うゆう)に帰(き)す

跡形もなくなる。 特に、火災ですべてを失う。「烏有」は「烏(いずく)んぞ有らんや」という反語で、何もない意。〔類〕灰燼(かいじん)に帰す

悦(えつ)に入(い)る

思い通りになって、一人でにっこりと喜ぶ。〔用例〕苦労して描いた絵がようやく完成したので、一人悦に入っている。

得(え)も言われぬ

(すばらしくて)何ともいえない。〔用例〕得も言われぬ趣きがある。

屋上(おくじょう)屋(おく)を架す

すでに何かが行われているのに、さらに同じような無益なことを繰り返すこと。

おくびにも出さない

それらしいそぶりも見せないこと。「おくび」は「げっぷ」のこと。〔用例〕自分の苦労など、おくびにも出さない。

臆面(おくめん)もなく

遠慮もなく平然と。ずけずけと。〔用例〕臆面もなくしゃしゃり出る。

押し出しがいい

人前に出たときの態度や風采が立派に見えること。

お為(ため)ごかし

いかにも相手のためにするように見せかけ、実は自分の利益を図ること。〔用例〕お為ごかしの意見。

押(お)っ取り刀で駆けつける

取るものも取りあえず、大急ぎで駆けつける。危急の際、腰に刀を差す余裕もなく手に持ったまま駆けつけるという意味。

乙(おつ)に澄ます

つまらないことに関わってはいられないというような、気取った態度をとる。

思い半(なか)ばに過ぎる

何かをもとに考えをめぐらし、あることに思い当たる。〔用例〕手紙を読むと、彼の心中について思い半ばに過ぎる。

音に聞く

世間の評判が高く、うわさになっている。「音」はうわさの意味。〔用例〕音に聞く猛者。

汚名(おめい)を雪(そそ)ぐ

身に受けた恥や汚名を拭い去ること。

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か行

刀折れ矢尽きる

万策が尽き、どうすることもできない状態に追い込まれること。

鼎(かなえ)の軽重を問う

権威があるとされている人の実力を疑う。〔用例〕外交問題で、総理の鼎の軽重が問われようとしている。

画餅(がべい)に帰す

計画を立てたものの実現できず、それまでの努力が無駄になること「画餅」は絵に描いたもち。

裃(かみしも)を脱ぐ

相手に対する気兼ねがなくなり、打ち解けた態度をとる。〔用例〕裃を脱いで、無礼講でいきましょう。

干戈(かんか)を交える

戦争をする。「干」は盾、「戈」は矛のこと。

汗顔(かんがん)の至り

顔に汗をかくほどひどく恥じ入ること。〔用例〕こんな初歩的なミスは、汗顔の至りだ。

間隙(かんげき)を生ずる

人間関係が不和になること。隙間ができるという意味。

肝胆(かんたん)相照らす

心を打ち明けて親しく交わる。「肝胆」は、肝臓と胆嚢(たんのう)。

肝胆(かんたん)を砕(くだ)く

懸命になって、そのことに当たる。〔用例〕会社を再建すべく、肝胆を砕く。

肝胆(かんたん)をひらく

心の内を包み隠さず打ち明ける。〔用例〕この問題について、肝胆をひらいて話し合う。

間(かん)髪(はつ)を入れず

相手が何かをしたときに、すかさずそれに応じた行動をとるようす。

危殆(きたい)に瀕(ひん)する

非常に危険な状態に直面する。危うい状態にある。〔用例〕日本経済は危殆に瀕している。〔類〕焦眉(しょうび)の急(きゅう)

木に竹を接(つ)いだよう

調和のとれない組み合わせや、前後の筋道が通らないことをいう。

驥尾(きび)に付(ふ)す

才能のない者が、優れた人のあとに付き従い、自分だけではできないようなことをやり遂げる。自分の業績について謙遜して言うときに用いる。青バエも駿馬の尾に取り付けば、一日に千里を行くことができるという意味から。〔用例〕諸先輩の驥尾に付して続ける。

久闊(きゅうかつ)を叙(じょ)する

久しぶりの挨拶をする。久しぶりに友情を温める。「久闊」は久しく連絡しない意。〔用例〕互いに久闊を叙する。

牛耳(ぎゅうじ)を執(と)る

同盟の盟主となること。団体や党派の支配的な立場に立つこと。中国で諸侯の同盟の誓いに、盟主となる人が牛の耳をとり、その血を諸侯がすすりあった故事による。「牛耳る」と使う場合もある。

胸襟(きょうきん)を開く

心中を打ち明けて話す。〔用例〕君とは一度胸襟を開いて語り合いたいものだ。

虚を衝(つ)く

相手の備えの不十分なところや油断しているところを攻撃する。

琴線(きんせん)に触(ふ)れる

ちょっとした物事にも反応する。大きな感動や共鳴を与える。「琴線」は心臓を支える腱と考えられたもの。〔用例〕琴線に触れる言葉。

愚(ぐ)の骨頂(こっちょう)

どこから見ても馬鹿げていて、話にならないようす。

謦咳(けいがい)に接する

尊敬している人や身分の高い人に直接会う。「謦」も「咳」も咳(せき)の意味。

敬(けい)して遠ざける

敬遠する。尊敬しているように見せかけて近づかないでいるが、実は嫌っている。

言質(げんち)を取る

相手から証拠となる言葉を得る。反対に、相手にとって証拠となるような有利な言葉を残してしまうことを、「言質を与える」という。

犬馬(けんば)の労を取る

自分を犠牲にして相手のために尽くすということを謙遜して言う言葉。

後顧(こうこ)の憂い

自分がいなくなった後のことのさまざまな気遣い。

功罪(こうざい)相半(あいなか)ばする

いい点も悪い点もあり、どちらとも決めかねる。

後塵(こうじん)を拝(はい)する

人に先んじられ、後を追う立場になる。

後生(こうせい)畏(おそ)るべし

若い人たちは、将来どんな立派な人になるか分からないので、そのつもりで接しなければならないということ。

浩然(こうぜん)の気

おおらかで、のびのびした気持ち。「浩然」は『孟子』にある言葉。

糊口(ここう)を凌(しの)ぐ

収入がほとんどなく、その日その日をやっと暮らしていく。「糊口」は、かゆをすする意味。

心を汲(く)む

人の気持ちを察する。

事(こと)ともせず

特段、大変なことだと思わず。平気で何かをするようす。

今昔(こんじゃく)の感

今と昔を思い比べて、その変化の激しさを今さらのように感じること。

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さ行

細大(さいだい)漏(も)らさず

事の大小にかかわらず全て取り上げる。

沙汰(さた)の限り

言語道断で、是非を論じる必要もないこと。「沙汰」は是非を議論すること。

算(さん)を乱(みだ)す

ちりじりばらばらになる。散乱する。「算」は占いに使う算木のこと。

歯牙(しが)にも掛けない

相手にしない。問題にしない。〔用例〕世間の噂など歯牙にもかけない。

下にも置かない

客をとても丁寧に扱うようす。〔用例〕下にも置かない歓待ぶり。

渋皮(しぶかわ)がむける

あか抜けして容姿が美しくなる。

耳朶(じだ)に触(ふ)れる

聞いて、知っている。「耳朶」はもともと耳たぶの意味で、「みみ」の漢語的表現。

耳目(じもく)となる

誰かの手先となり、手助けをする。〔用例〕長官の耳目となって働く。

車軸(しゃじく)を流す

雨が激しく降るようす。

秋波(しゅうは)を送る

女性が異性の気をひくためにする色っぽい目つき。流し目。色目。〔用例〕彼女が秋波を送ると、誰もがグラッとなる。

愁眉(しゅうび)を開く

状況が好転し、明るい気分になる。「愁眉」は心配そうな顔つきのこと。〔用例〕無事の知らせに愁眉を開く。

春秋(しゅんじゅう)に富む

年が若く、有望な将来がある。

衝(しょう)に当たる

重要な任務を受け持つ。〔用例〕条約調印の衝に当たる。

焦眉(しょうび)の急

(眉が焦げるほど火が近づく意味から)事態が切迫して、一刻の猶予もないこと。

曙光(しょこう)を見出す

前途にかすかな希望が見えてくる。「燭光」は夜明けの光のこと。

如才(じょさい)が無い

要領がよく、抜け目がない。〔用例〕上司をうまく使いこなす彼は、如才が無い。

緒(しょ・ちょ)に就く

うまく進み出す。物事に着手する。〔用例〕事業はまだ緒に就いたばかりだ。

人口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)する

広く人々の口にのぼり、もてはやされる。「膾」はなますで、細く切った生(なま)の肉、「炙」はあぶり肉のこと。どちらも美味で、だれの口にも合って好まれることから。

人後(じんご)に落ちない

他人にひけをとらない。〔用例〕正義感の強さでは人後に落ちない。

人生意気に感ず

人は、金銭や名誉のためでなく、相手の心意気に感じて仕事をするものだということ。

水火(すいか)も辞さない

どのような苦しみや危険も恐れず力を尽くそうと決意するようす。

数寄(すき)を凝らす

建物や建具にいろいろな工夫を凝らして風流な感じを出す。〔用例〕数寄を凝らした茶室。

正鵠(せいこく)を射(い)る

物事の急所や要点をつく。「正鵠」は的の中心にある黒点のこと。〔用例〕正鵠を射た助言。

関の山

なしうる最大の限度。精いっぱい。せいぜい。三重県の関町にある八坂神社の山車が、これ以上のぜいたくはないほど豪勢なことが語源になったとの説がある。〔用例〕一日に一つ仕上げるのが関の山だ。

せきらら

隠さず、ありのまま。〔用例〕せきららな告白。

節(せつ)を折る

やむを得ない事情から、自分の主義・主張を取り下げ、他人に従うこと。

是非(ぜひ)に及ばない

事態が切迫し、ことの是非を論じている暇がないようす。「是非も無い」は、言いも悪いもない。仕方がない。

前車の轍(てつ)を踏む

前の人の失敗と同じ失敗をする。

千慮(せんりょ)の一失

十分注意をしていたにもかかわらず、思いがけない失敗をすること。

象牙(ぞうげ)の塔

現実から逃避し、観念的な学究生活を送る研究室。

相好(そうごう)を崩す

顔をほころばせて、にこやかに笑う。心から喜ぶさま。〔用例〕孫の顔を見て相好を崩す。

糟粕(そうはく)を嘗(な)める

先人の模倣や追従ばかりで、独創性が全くないこと。

底が割れる

話の途中で、うそがばれたり真意を見透かされること。〔用例〕すぐに底が割れるうそをつく。

ぞっとしない

好意が抱けないこと。面白くない。〔用例〕おみやげにするにはぞっとしない品だ。

側杖(そばづえ)を食う

自分と関係のないことで思わぬ災難を受ける。〔用例〕他人のけんかの側杖を食ってけがをする。

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た行

体(たい)を成(な)す

その種類のものとして、きちんとまとまった形になる。〔用例〕文章の体を成さない。

多言(たげん)を要しない

多くの説明を必要としない。言を俟たない。〔用例〕その問題には多言を要しない。

多(た)とする

高く評価する。深く感謝する。〔用例〕苦労を多とする。

掌(たなごころ)を返すよう

てのひらを返すのがきわめて容易であることから、①物事が簡単にできるようす、②考えや態度が簡単に変わるようす。

荼毘(だび)に付(ふ)す

遺体を火葬して弔う。「荼毘」は仏教に由来する語。

他聞(たぶん)を憚(はばか)る

他人に聞かれたくない。他人に聞かれることを気にする。〔用例〕他聞を憚る関係。

矯(た)めつ眇(すが)めつ

いろいろと見る角度を変え、丹念に眺めるようす。

端倪(たんげい)すべからず

今後の成り行きを推し量ることができないようす。「端」は山頂、「渓」は水辺のことで、物事の限界の意味。

旦夕(たんせき)に迫(せま)る

死期が迫ること。「旦夕」は朝夕の意味。

端(たん)を発(はっ)する

それがきっかけになって物事が始まる。〔用例〕一通の手紙に端を発する事件。

地歩(ちほ)を占める

地位や立場を確固たるものにする。

茶々(ちゃちゃ)を入れる

横から口を挟んで冷やかしたり混ぜくり返したりして、邪魔をする。〔用例〕まとまりかけた話に茶々を入れる。

昼夜をおかず

昼夜の区別なく、絶えず。

長蛇(ちょうだ)を逸(いっ)する

惜しいところで得がたいものを取り逃がす。

頂門(ちょうもん)の一針

みごとに急所をおさえた教訓。「頂門」は頭のてっぺん。

痛棒(つうぼう)を食らわす

手厳しく叱責する。「痛棒」は座禅のときにひっぱたかれる棒。

爪に火をともす

(ろうそくや油の代わりに爪に火をともすほどに)非常に生活を切り詰めるようす。

等閑(とうかん)に付する

大して重要でないとして、注意を払わない。

同日(どうじつ)の論ではない

違いがひどい。比べ物にならない。「同日の談ではない」ともいう。

東西を失う

方角が分からなくなる。途方にくれる。

東西をわきまえない

ものの道理が少しも分からないようす。

蟷螂(とうろう)の斧(おの)

はかない抵抗のたとえ。「蟷螂」はカマキリのこと。

時を得る

好機を逃さず、うまく利用する。

所を得る

能力にふさわしい職や地位を得る。〔用例〕所を得て発奮する。

度を失う

ひどく慌てて、どうしてよいか分からなくなる。

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な・は行

生(な)さぬ仲

血の繋がらない親子の間柄。「生さぬ」は生まないの意味。

名にし負(お)う

世間で評判の。その名も有名な。〔用例〕名にし負う富士の高嶺。

二世(にせ)を契る

夫婦として末永く連れ添うことを誓う。「二世」はこの世と死後の世界。

寧日(ねいじつ)が無い

心の休まる日がない。〔用例〕社会不安が多く寧日がない。

軒(のき)を争う

家がぎっしり立ち並んでいるようす。

矩(のり)を踰(こ)える

その社会の一員として守るべき規範や道徳を無視した行為をすること。

肺肝(はいかん)を砕く

目的を達成するために非常に苦心する。

馬齢(ばれい)を重ねる

自ら謙遜して言うのに用い、大したこともせずに徒に歳をとる意味。

半畳(はんじょう)を入れる

相手が話をしている途中で、まぜかえしたり茶化したりする。芝居小屋で、役者の演技に対する不満を表すために、観客が敷いていた半畳のござを舞台に投げ入れたことから。

万難(ばんなん)を排(はい)する

あらゆる困難や障害を押しのける。〔用例〕万難を排して来てください。

蛮勇(ばんゆう)をふるう

無鉄砲に勇気をふるう。

範(はん)を仰(あお)ぐ

手本として見習う。〔用例〕成績を上げるため、彼に範を仰ぐ。

引きも切らず

次々に絶え間なく。〔用例〕引きも切らず客が来る。

顰(ひそみ)に倣(なら)う

「顰」は、眉のあたりに寄るしわのこと。昔、中国の越の西施という美女が病に苦しみ顔をしかめていたのを美しいとして、多くの女たちがその表情のまねをしたという故事から、いい悪いの見境なく、他人のまねをすること。

平仄(ひょうそく)が合わない

話のつじつまが合わない。「平仄」は、漢詩で平声(ひょうしょう)の字と仄声(そくせい)の字の配列法のこと。

氷炭(ひょうたん)相(あい)容(い)れず

冷たい氷と熱い炭のように性質が反対で、合わないことのたとえ。〔類〕水と油。

不興(ふきょう)を買う

目上の人の機嫌を損ねる。

含(ふく)む所(ところ)がある

心の中に恨み・不満などの気持ちがある。〔用例〕何か含む所がある物言い。〔類〕根に持つ。

筆(ふで)を擱(お)く

文章を書き終える。 また、書くのをやめる。擱筆(かくひつ)する。〔用例〕長期に連載した小説の筆を擱く。

無聊(ぶりょう)をかこつ

不遇な状態にあるわが身を嘆く。「無聊」は暇で時間を持て余す意味。

方図(ほうず)がない

どこまでも際限がない。「方図」は「際限」の意味。〔用例〕方図がない食欲。

忙中(ぼうちゅう)閑(かん)あり

どんなに忙しいときでも、ふとした折にちょっとした暇ができるものだ。

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ま行~

間尺(ましゃく)に合わない

損になる。割に合わない。「間尺」は建物や家具などの寸法の単位で、「間(けん)」と「尺(しゃく)」のこと。

末席(まっせき)を汚(けが)す

仲間となり、その地位や職などにいることを謙遜して言う言葉。

眦(まなじり)を決する

怒りなどで目を大きく見開く。「眦」は「目のしり」の意味。

まんじりともしない

一睡もしない。

満(まん)を持(じ)す

弓を十分引き絞って、そのまま構える。転じて、十分に用意して機会を待つ。〔用例〕満を持して自分の出番を待つ。

微塵(みじん)もない

少しもない。「微塵」はごくわずか、細かいほこりの意味。

水際(みずぎわ)立つ

飛びぬけて見事さが目立つ。〔用例〕水際立った演技。

耳を聾(ろう)する

耳が聞こえなくなるかと思うほどの大きな音がするたとえ。耳をつんざく。

身を持(じ)する

誘惑に負けたり怠惰に流されないように、厳しい生活態度をとりつづける。

名状(めいじょう)し難(がた)い

言葉で言い表せない。〔用例〕名状し難い悲惨な光景。

目先(めさき)が利く

先を見通し、機転の利いた行動がとれる。

目もあや

まばゆいほど美しいさま。きらびやかで正視できないさま。〔用例〕目もあやな舞台衣装。

面目(めんぼく)を一新する

ようすをすっかり改める。また、それまでの低い評価をすっかり変えさせる。「面目」は「めんもく」とも読む。〔用例〕満点を取って面目を一新する。

面目(めんぼく)を施(ほどこ)す

大いに顔が立つ。名誉を得る。〔用例〕試合に勝って面目を施す。

蒙(もう)を啓(ひら)く

無知な人々に必要な知識をあたえる。啓蒙する。「蒙」は知識がなく道理に暗いこと。

物(もの)ともしない

何とも思わない。 困難を障壁と捉えない。〔用例〕周囲の反対を物ともせず意志を貫いた。

雪を欺(あざむ)く

雪のように真っ白いようす。多く、女性の白い肌に言う。

誼(よしみ)を通じる

打算的な目的をもって、親しい関係を結ぶ。

余所(よそ)に聞く

自分とは無関係のこととして聞く。

輿望(よぼう)を担(にな)う

世間の人々から信頼や期待を寄せられること。

宜(よろ)しきを得る

方法などが適切で、よい結果を得る。〔用例〕上司の指導宜しきを得て、課長に昇進できた。

夜を日に継ぐ

夜も休まずに熱心に続けるようす。

埒(らち)もない

ばかばかしい。〔用例〕埒もない話。

累(るい)を及ぼす

自分がしたことが原因で、他人に迷惑をかける。〔用例〕銀行が倒産すると、多くに人に累を及ぼす。

坩堝(るつぼ)と化す

集まった大勢の人々が興奮して、混乱状態になること。

論(ろん)を俟(ま)たない

言うまでもない、ことさらに述べ立てるまでもない。〔用例〕彼の主張が正しいことは論を俟たない。

我(わ)が意(い)を得(え)る

自分の考えと一致する。自分の思ったとおりになり、満足する。〔用例〕我が意を得たりとばかりにご機嫌になる。

あ行か行さ行た行な・は行ま行~

ちょっと美しい日本語

昔の人たちが残してくれた、美しい日本語の数々。

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慣用句とは

慣用句は、複数の単語が結びつき、もとの意味とは異なる意味を表すようになった言葉。ことわざと同じように、昔から言い習わされてきた決まり文句や言い回しですが、ことわざとちがって教訓的な意味はありません。ただ、厳密には区別できない場合もあります。
 
慣用句には、体の部分や動物・植物、生活に関わりのある道具などを使ったものが多くあります。それぞれの言葉の組み合わせが決まっており、それを少しでも違えると、意味をなさなくなってしまいます。

慣用句の問題は、入試でとてもよく出題されます。慣用句の意味は、その言葉通りの意味とはまったく変わってくるものが多いので、あらかじめ正しい意味をしっかり理解しておかなくてはなりません。

英語の慣用句

a country cousin
直訳:田舎のいとこ
意味:田舎者

 
A little bird told me that ~
直訳:小鳥が私に~と言った
意味:風の便りでは~

 
animal spirits
直訳:動物の精神
意味:若々しい生気

 
as the crow flies
直訳:カラスが飛ぶように
意味:直線距離にして
 
be born with a silver spoon in one's mouth
直訳:銀のスプーンをくわえて生まれる
意味:生まれながらの金持ち

 
be on the rocks
直訳:岩の上にいる
意味:金に困っている・行き詰まっている

 
beat ~ black and blue
直訳:~を叩いて黒と青にする
意味:あざができるほど打つ

 
black sheep
直訳:黒い羊
意味:厄介者

 
blue blood
直訳:青い血
意味:貴族、王族の血筋

 
blue Monday
直訳:青い月曜日
意味:憂鬱な月曜日

 
bring home the bacon
直訳:家にベーコンを持ち帰る
意味:家族を養っていく・うまく仕事をやり遂げる

 
burn the midnight oil
直訳:真夜中の油を燃やす
意味:夜更かしして勉強する

 
burn one's bridges
直訳:自分の橋を燃やす
意味:背水の陣を敷く

 
buy a pig in a poke
直訳:袋詰めの豚を買う
意味:よく見ないで品物を買う

 
cat's cradle
直訳:猫のゆりかご
意味:あやとり

dead wood
直訳:死んだ木
意味:役立たないもの

 
eat humble pie
直訳:粗末なパイを食べる
意味:平謝りする・屈辱に耐える
 

get into hot water
直訳:熱いお湯の中に入る
意味:苦境に陥る

 
get on one's high horse
直訳:高い馬に乗る
意味:威張り散らす

 
go bananas
直訳:バナナになる
意味:カッとなる

 
go the whole hog
直訳:丸ごとの豚で行く
意味:徹底的に行う

 
go to any length
直訳:どんな長さまでも行く
意味:あらゆる手を尽くす

 
go to pot
直訳:壺に行く
意味:ダメになる

 
go to seed
直訳:種に行く
意味:衰える

 
green-eyed monster
直訳:緑色の目の怪物
意味:嫉妬

 
It's a piece of cake
直訳:それは一切れのケーキだ。
意味:朝飯前だ・お茶の子さいさいだ

 
It's raining cats and dogs
直訳:ネコと犬の雨降りだ。
意味:土砂降りの雨が降る。

 
keep one's head above water
直訳:頭を水の上で保つ
意味:借金をせずに生きていく

 
know which side one's bread is buttered on
直訳:パンのどちら側にバターが塗ってあるか知っている
意味:抜け目ない・計算高い
 
lead a dog's life
直訳:犬の人生を送る
意味:みじめな暮らしをする
 
lie through one's teeth
直訳:歯を通して嘘をつく
意味:白々しい嘘をつく

 
look daggers
直訳:短刀を見る
意味:睨みつける
 
lose one's shirt
直訳:シャツを失くす
意味:無一文になる

mother wit
直訳:母親の機知
意味:生まれながらの知恵

 
neither fish nor flesh
直訳:魚肉でもなければ獣肉でもない
意味:得体が知れない

 
once in a blue moon
直訳:青い月に1度
意味:めったに

 
out of the blue
直訳:青から外へ
意味:思いがけず・突然

 
pay through the nose
直訳:鼻を通して支払う
意味:法外な金を払う・ぼったくられる

 
put on one's thinking cap
直訳:考えるための帽子をかぶる
意味:本気になって考える

 
play the devil's advocate
直訳:悪魔の擁護者を演ずる
意味:わざと反対のことを言う

 
play the second fiddle
直訳:第2ヴァイオリンを弾く
意味:脇役を務める

 
put the cart before the horse
直訳:馬の前に荷馬車を据える
意味:本末転倒

 
roll out the red carpet
直訳:巻いてある赤いカーペットを転がして広げる
意味:丁重にもてなす

 
see red
直訳:赤を見る
意味:カッとなる

 
sell like hot cakes
直訳:ホットケーキのように売れる
意味:飛ぶように売れる

 
show the white feather
直訳:白い羽根を見せる
意味:おじけづく

 
take the bull by the horns
直訳:牡牛の角を取る
意味:恐れずに困難に挑む

 
talk through one's hat
直訳:帽子を通して話す
意味:ばかげたことを言う

 
the good people
直訳:良い人
意味:妖精

 
throw cold water on ~
直訳:~に冷たい水を投げる
意味:~にけちをつける・~に水を差す

 
throw good money after bad
直訳:悪い金の後に良い金を投げる
意味:損の上に損を重ねる

 
use one's grey matter
直訳:灰色のものを使う
意味:頭を働かせる

 
white lie
直訳:白い嘘
意味:悪意のない嘘

 
work like a dog
直訳:犬のように働く
意味:懸命に働く

数を使った慣用句

■一押し二押し
 あくまでも自分の意向を貫こうとする強硬な態度のこと。
 
■一か八か
 結果がどうなるか分からないが、運を天に任せて思いっきりやってみること。
 
■一から十まで
 何から何まで。始めから終わりまで。

■一芸に秀でる
 一つの技芸に特別に優れて、人に負けない。

■一言もない
 何とも弁解のしようもない。また、一言も言わない。

■一にも二にも
 何を置いてもまず。

■一分が立たない
 面目が立たない。名誉が保てない。

■一枚嚙む
 ある事柄に、一員として関係する。

■一目置く
 相手が自分より優れているとして、うやまって一歩譲ること。
 
■一も二もなく
 提示されたことに対して、とやかく言うまでもなく。即座に。

■一文にもならない
 少しの利益にも、得にもならない。
 
■一翼を担う
 全体の中で、一つの役割を引き受ける。

■一巻の終わり
 続いてきた物事の結末が、そこでついてしまうこと。また、一生の終わり。
 
■一計を案じる
 一つの計画、計略を考え出す。
 
■一刻を争う
 わずかな時間も無駄にできない、急を要すること。

■一札を入れる
 のちのちの証拠のために誓約書などを差し出す。
 
■一糸乱れず
 わずかな乱れもなく整っている様子。
 
■一笑に付する
 笑って問題にしないでいる。

■一矢(いっし)を報いる
 相手の攻撃にこちらも仕返しをする。
 
■一世を風靡(ふうび)する
 ある時代に大いに流行すること。
 
■一石を投じる
 (水に石を投げると波紋が生じることから)反響を呼ぶような問題を投げかける。
 
■一線を画する
 境界線を引いて区切りをつける。はっきり区別する。
 
■一点張り
 他のことを顧みず、そのことだけを押し通すこと。

■一頭地を抜く
 多くの中で飛びぬけてすぐれている。
 
■一杯食わす
 うまく人をだます。
 
■一歩譲る
 少し劣る。一段階劣る。
 自説を一部分引っ込めて、相手の主張を少し認める。
 
■瓜二つ
 縦に二つに割った瓜のように、顔かたちがよく似ていること。
 
■押しの一手
 ひたすら目的を遂げようとする強引なやり方。
 
■好一対
 二つの物が人がよく調和して似合っていること。
 
■三拍子そろう
 三つの悲痛必要な条件、また、すべての条件が備わっていること。
 
■四の五の言う
 なんのかんのと不平や文句を言い立てる。
 
■十年一日
 長い年月の間、同じ状態であること。

■十年一昔
 世の中は移り変わりが激しく、10年もたつともう昔のこととなってしまう。また、歳月の流れを、10年をひと区切りとして考えること。
 
■十指に余る
 10本の指で数えきれない。10以上である。

■千に一つ
 きわめてまれなことを言う。
 
■七つ道具
 7種類で一組とされる道具。また、7種に限らず、あることをするのに必要なひとそろいの道具。

■二世の固め
 夫婦になる約束。

■二進も三進も行かない
 行き詰まってどうにも動きが取れないさま。

■二の足を踏む
 思い切ってやれない。

■二の句が継げない
 次に言う言葉が出てこない。
 
■二の舞い
 前の人の失敗をもう一度繰り返すこと。

■二枚舌を使う
 うそを言う。
 
■八方破れ
 すきだらけのさま。

■一旗あげる
 事業を起こす。ある商売に成功する。

■一肌脱ぐ
 奮発して、力になってやる。

■一花咲かせる
 一時的に華やかに栄えたり、華々しく活躍したりする。

■一役買う
 自分から進んで、一つの役目・役割などを引き受ける。

■一山当てる
 投機などで、思いがけなくまとまった利益を得る。

■一人相撲を取る
 相手がいないのに、また、相手にされていないのに、自分だけが意気込んで行う。
 
■百に一つ
 まれなことを言う。

■百も承知
 十分に承知していること。

■百歩譲って
 最大限に譲歩して。
 
■二つと無い
 代わりになるものがない。

■万に一つも
 可能性が全くない、絶対にありえない、と強調する表現。
 
■三日にあげず
 間をおかず。しばしば。
 
■四つに組む
 双方が堂々と全力で正面から戦うこと。

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